一通り、分解清掃が出来たので組み立てる。
シリンダの締付けトルクについては明記された資料が見つからず。
カワサキのバイクと同じなら、M5の1.4T相当である4.2Nmあたりが妥当だろうか?
しかし、ねじ切ってしまうと元も子もないので、1T相当の3Nmで締めておく。
緩んだら増し締めすればいいし、ねじ切れてしまったらヘリサート立てればいいのだけれど、余計な手間はかけないに越したことはない。
念の為、ペイントマークして緩みがないかどうか目視で確認できるようにしておこう。
ヘッドとシリンダが一体型なので、おそらくこれで大丈夫。
ちょっとひと工夫として、ガスケット類とキャブの可動部にはフッ素グリスを塗り込んで使用する。
フッ素グリスはガソリンに溶けないので燃料の漏れも最小限に抑えられるはずだ。
グリスの粘度で気密性は確保できるし、熱にも強い。
また、液体パッキンとは違って張り付かないので、ガスケットの再利用が可能であろう。
これはガスケットの型紙作成の様子。
掃気ポートの形状をトレースするのが面倒だったので、紙で型をとってこれをさらにシートガスケットに転写して切り抜いた。
クラッチシューの軸周りを仮組みした際に、ベルハンマーオイルをつけてグリグリやった後拭き取るということをしたものの、一週間もしたらカラカラに乾いていたので、こりゃあだめだなと。
対策で、WAKO'Sのブレーキプロテクタを薄く塗布しておいた。
粘度が高い故に飛び散り難く、水にも強い。
高速で摺動する部分ではないので、潤滑・錆止めとしてこれが最適ではなかろうか。
ちな、交換前のクラッチシューと大きさ形状の比較。
交換前
こちらはパチもん 互換品の新品
ハブ厚が若干薄くガタが出るので、ワッシャで調整する。
M8の平ワッシャがあつらえたようにちょうどよいサイズ。
マフラーとCDIの固定ボルトは焼付きぎみだったので、ネジ穴をタップでさらった後、ネジ山に少量のスレッドコンパウド塗布のうえ締付。
スレッドコンパウンドの使い方については、一旦、肌締めしてネジ山に馴染ませた後、取り外して拭き取るので、塗布というよりコーティングに近い。
焼付き対策で使うのならこれで十分で、ネジの座面にはみ出てくるようでは付け過ぎである。
点火コイルとプラグコードはシリコーンオイルをつけて丁寧に磨いておいた。
フライホイールとのクリアランスは0.3~0.5mm程度に調整する。
名刺やはがきをシックネスゲージ代わりに使うと簡単だ。
エアフィルタは汎用品を調達した。調達コストは純正品の1/5。
純正品より一回り小さいが、なんとか使えそうだ。
プラグホールから少量の2STオイルを入れてクランキング。
スパークテスターで火花を確認できた。
ついでにコンプレッションテスタで圧縮圧力を測定。
アクセル全開で数回クランキングし、結果3.5~3.8kgf/cm2といったころだろうか。
そこそこ手応えはあるけれど、これが正しい値かどうかは判らない。
(テスターは事前にコンプレッサの圧力でキャリブレーションしているので、ほぼ正確)
プラグは新品に交換する。
中古使い回しでうまく始動できればよいが、そうでなかった場合に疑う必要が出てくるからだ。
始動困難になったときに悩む要因は少ないほうが良い。
座面が荒れていたのでオイルストーンで均しておいた。
ネジ部にはスレッドコンパウンドをコーティングする。
プラグレンチは車やバイク用とは異なる19mmが必要だが、そんなサイズはさすがに持ち合わせていないので、新規にプラグソケットを購入した。(結局ディープソケットで代用したのでまったく意味が無かった。)
NGKによると締め付けトルクは27.5Nmとのことだが、ネジ部が短いこともあってか規定トルクに到達する前に2/3は回ってしまったので怖くなってそこでやめた。
カバーの取付ブラケット部が一部欠損していた件。
試行錯誤の末、カバーと取り付けボルトにマスキングゾルを塗布して女型とし、ナットを仮締めした状態でJB-Weldを流し込んで硬化後成形したもので試してみることにした。
2回めの肉盛り中。この後、リューターで整形した。
泥の塊と化していたギヤヘッドは清掃してグリースアップ。
給油口のボルトをグリースニップルに変えておくと、グリースガンが使いやすいとのこと。なるほど。
しかし、使用中にキャップが飛んで行きやすいとのことなので、今回はミニグリースガンを使って給脂する。
シャフトにもグリースアップ。
こんな時のための蛇腹チューブ入りベルハンマーグリースなので、ここぞとばかりに大量に使ってやった。
ただ、こいつはグリースとしての粘度が低く、高速回転部には抵抗が少なくなって良いが、反面、こまめな補給が必要、なおかつ振動と騒音を抑えるのには向いてない。3)
つづく。
今回は黒、赤、黄色を使用しました。
染めQ
ポン付けとはいきませんでしたが、これは良いものです。
ちょっと小さいですがなんとか使えます。
バリエ○タも持ってますが、こちらのほうが安価なのでつい試してみたくなりました。
AZ フッ素グリス(ちょう度#2)
一本あれば一生使えます(下手すれば親子孫三代で)。
WAKO'S スレッドコンパウンド
安心信頼。
NGK スパークプラグ
宗教上の理由でこれ使ってます。
カストロール エンジンオイル POWER1 RACING 2T
接着剤としてはもちろんのこと、パテとしても使えます。ガソリンにも強いそうです。
J・B Weld
今回はJBWeldの離型剤として使用しました。
マスキングゾル
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シリンダの締付けトルクについては明記された資料が見つからず。
カワサキのバイクと同じなら、M5の1.4T相当である4.2Nmあたりが妥当だろうか?
しかし、ねじ切ってしまうと元も子もないので、1T相当の3Nmで締めておく。
緩んだら増し締めすればいいし、ねじ切れてしまったらヘリサート立てればいいのだけれど、余計な手間はかけないに越したことはない。
念の為、ペイントマークして緩みがないかどうか目視で確認できるようにしておこう。
ヘッドとシリンダが一体型なので、おそらくこれで大丈夫。
ちょっとひと工夫として、ガスケット類とキャブの可動部にはフッ素グリスを塗り込んで使用する。
フッ素グリスはガソリンに溶けないので燃料の漏れも最小限に抑えられるはずだ。
グリスの粘度で気密性は確保できるし、熱にも強い。
また、液体パッキンとは違って張り付かないので、ガスケットの再利用が可能であろう。
これはガスケットの型紙作成の様子。
掃気ポートの形状をトレースするのが面倒だったので、紙で型をとってこれをさらにシートガスケットに転写して切り抜いた。
クラッチシューの軸周りを仮組みした際に、ベルハンマーオイルをつけてグリグリやった後拭き取るということをしたものの、一週間もしたらカラカラに乾いていたので、こりゃあだめだなと。
対策で、WAKO'Sのブレーキプロテクタを薄く塗布しておいた。
粘度が高い故に飛び散り難く、水にも強い。
高速で摺動する部分ではないので、潤滑・錆止めとしてこれが最適ではなかろうか。
ちな、交換前のクラッチシューと大きさ形状の比較。
交換前
こちらは
ハブ厚が若干薄くガタが出るので、ワッシャで調整する。
M8の平ワッシャがあつらえたようにちょうどよいサイズ。
マフラーとCDIの固定ボルトは焼付きぎみだったので、ネジ穴をタップでさらった後、ネジ山に少量のスレッドコンパウド塗布のうえ締付。
スレッドコンパウンドの使い方については、一旦、肌締めしてネジ山に馴染ませた後、取り外して拭き取るので、塗布というよりコーティングに近い。
焼付き対策で使うのならこれで十分で、ネジの座面にはみ出てくるようでは付け過ぎである。
点火コイルとプラグコードはシリコーンオイルをつけて丁寧に磨いておいた。
フライホイールとのクリアランスは0.3~0.5mm程度に調整する。
名刺やはがきをシックネスゲージ代わりに使うと簡単だ。
エアフィルタは汎用品を調達した。調達コストは純正品の1/5。
純正品より一回り小さいが、なんとか使えそうだ。
プラグホールから少量の2STオイルを入れてクランキング。
スパークテスターで火花を確認できた。
ついでにコンプレッションテスタで圧縮圧力を測定。
アクセル全開で数回クランキングし、結果3.5~3.8kgf/cm2といったころだろうか。
そこそこ手応えはあるけれど、これが正しい値かどうかは判らない。
(テスターは事前にコンプレッサの圧力でキャリブレーションしているので、ほぼ正確)
プラグは新品に交換する。
中古使い回しでうまく始動できればよいが、そうでなかった場合に疑う必要が出てくるからだ。
始動困難になったときに悩む要因は少ないほうが良い。
座面が荒れていたのでオイルストーンで均しておいた。
ネジ部にはスレッドコンパウンドをコーティングする。
プラグレンチは車やバイク用とは異なる19mmが必要だが、そんなサイズはさすがに持ち合わせていないので、新規にプラグソケットを購入した。(結局ディープソケットで代用したのでまったく意味が無かった。)
NGKによると締め付けトルクは27.5Nmとのことだが、ネジ部が短いこともあってか規定トルクに到達する前に2/3は回ってしまったので怖くなってそこでやめた。
カバーの取付ブラケット部が一部欠損していた件。
試行錯誤の末、カバーと取り付けボルトにマスキングゾルを塗布して女型とし、ナットを仮締めした状態でJB-Weldを流し込んで硬化後成形したもので試してみることにした。
2回めの肉盛り中。この後、リューターで整形した。
泥が付く部分はある程度仕方がないが、そうでないところはできるだけ綺麗にしてやりたい。
ボルト類は熱がかかるところ以外をSUSに交換する。
気持ちをageるためにも見た目が重要だと思う。
仕上がりが良すぎて撮影時に写り込んだ猫の毛が目立つ。
仕上がりが良すぎて撮影時に写り込んだ猫の毛が目立つ。
泥の塊と化していたギヤヘッドは清掃してグリースアップ。
給油口のボルトをグリースニップルに変えておくと、グリースガンが使いやすいとのこと。なるほど。
しかし、使用中にキャップが飛んで行きやすいとのことなので、今回はミニグリースガンを使って給脂する。
シャフトにもグリースアップ。
こんな時のための蛇腹チューブ入りベルハンマーグリースなので、ここぞとばかりに大量に使ってやった。
ただ、こいつはグリースとしての粘度が低く、高速回転部には抵抗が少なくなって良いが、反面、こまめな補給が必要、なおかつ振動と騒音を抑えるのには向いてない。3)
つづく。
今回は黒、赤、黄色を使用しました。
染めQ
ポン付けとはいきませんでしたが、これは良いものです。
ちょっと小さいですがなんとか使えます。
バリエ○タも持ってますが、こちらのほうが安価なのでつい試してみたくなりました。
AZ フッ素グリス(ちょう度#2)
一本あれば一生使えます(下手すれば親子孫三代で)。
WAKO'S スレッドコンパウンド
安心信頼。
NGK スパークプラグ
宗教上の理由でこれ使ってます。
カストロール エンジンオイル POWER1 RACING 2T
接着剤としてはもちろんのこと、パテとしても使えます。ガソリンにも強いそうです。
J・B Weld
今回はJBWeldの離型剤として使用しました。
マスキングゾル
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