かずいの雑記帳4

趣味でいろいろ実験やってます。 2021年6月21日よりhttpsの利用が可能になりました。 当ブログも設定を変更しましたので、画面の乱れ等ありましたら教えて下さい。

メカ的ななにか

ヤンマー NEWマイティラー MT250DX レストア(その3)

清掃中、妙にクランクが軽かったので、とりあえずリコイルを仮組みして圧縮圧力を見ることにする。
プラグホールから少量のオイルを垂らし、クランキングすること数回。
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コレ、あかんやつやん。。。
初爆の気配があったので、油断しとった。orz
ちなみにコンプレッションゲージは正常だ。
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どのみちこれでは始動が出来ぬので、とりあえずカムカバーを開けてみた。

うん、クリアランス・ゼロ。
こりゃアイドリングもへったくれも無いわ。
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デコンプが効いて排気弁が一瞬持ち上がる様子がわかる。


カムカバーを開けようとガバナのアームを外す際に気がついたのだけれど、ねじりバネが入って無い。
アームがブラブラなのだけど、こんなもんなのか?
これは遠心ガバナも疑わんといかんよね。
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ん?気のせい?クランクケースのガスケットが入ってないように見えるんだけど?
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フルオーバーホールけてーい。

エンジンオイル・オイルフィルタ・プラグ・エアクリーナーエレメント交換

ホンダ、アクティバン、EBD-HH5、3AT、走行 190,365km
今日はいい天気だったので、長旅に備えて早めにメンテナンス。
あと三年は乗らなくてはね。
毎度思うのだけれども、ディーラーの人たちって何であんなに力いっぱいネジ締めるの?
ドレンボルトとイグニッションコイルとスパークプラグ、破壊してしまうかと思ったわ。

モリドライブ エンジンオイル サイレントプラス 5W-30
91p7XYPbfPL._AC_SL1500_



HAMP ハンプ オイルエレメント H1540-RTA-003
71jrWreCtML._AC_SL1500_



日本特殊陶業(NGK)プレミアムRXプラグ  BKR6ERX-PS
51yfCFWwE0L._AC_SL1001_



HAMPエアクリーナー  H1722-PFE-010
91ePdqll99L._AC_SL1500_


ヤンマー NEWマイティラー MT250DX レストア(その2)

バラして部品単位の整備の続き。

タンクブラケットのネジがバカになっていたので、ナットをはんだ付けした。
いままではナットをはんだで止めるという発想が自分に無かったので、今回、板金はんだを初めて使用したのだけれど、下地をちゃんとやったおかげかめちゃくちゃ簡単やった。
もっと前からやっとけばよかった。
この後、マジックリンで洗って例の錆止めコートをしておく。
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フラックスとはんだがセット販売されているので、とてもお手軽。
弱点としては熱に弱く、温度が上がると急激に強度が下がるそうだ。
あと、フラックスが強酸性なので、銅製品に使って洗浄が不十分だとまっくろけになる。
goot(グット) ステンレス用 フラックス セット BS-4A
81v8Ljr4C5L._AC_SL1500_



マフラー
電動ワイヤブラシでゴリゴリサビを落とし→ラストリムーバーで錆を溶かし→マジックリンで洗って→バーナーで炙って軽く表面が焦げるまで乾燥。昔からこの手順は変わらない。
耐熱塗装は 何故かゴールド。余ってたのを使い切ろうとしたのだが、使いきれなかった。
塗り終えてから改めて趣味悪ぅと思ったが、ガードに隠れるからヨシ!
改造オーブントースターで焼結する。
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カバーは耐熱つや消し黒。いい感じにほっこり焼けた。
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(販売終了品)Soft99耐熱ゴールド(リンクはチタンカラー)
71Zwy6wPHBL._AC_SL1422_


耐熱つや消しブラック
KURE(呉工業) 耐熱ペイントコート ブラック (300ml) スプレー 金属パーツ用耐熱塗料 [ 品番 ] 1064 [HTRC2.1]
51cFzjJEm3L._AC_SY450_

マフラーガスケット
形状は若干異なるものの、材質、厚さ共に現行品と互換性がある。
ヤンマー、形:1A0021-00260
IMG_8099

カバーを外して気がついたのだが、長年のオイルと土埃で油粘土みたいになっていて、ガバナの動作に支障をきたすほどだった。
ガスケット類が無いのでできるだけ分解せずに洗浄しようとしたので、まぁ、手間がかかること。
灯油と556をかけて柔らかくし、精密ドライバーと歯ブラシでひたすら汚れを落とすこと小1時間。
臭いがすごいことになるので換気を良くするために吹きさらしの軒下で作業。寒かった。腰痛い。
でも、根性でここまで持っていった。背景にちょろっと写ってる泥沼が格闘の痕である。

IMG_8090

この後、灯油とエアブローでさらに磨いてみたのだが、どこからオイルが漏れていたのか発見できなかった。
運転中に漏れてくる部分があるかもしれない。
カムカバーにしては上とフライホイール周辺がものすごく汚れてたし、どこじゃろのう?(´・ω・`)

それと、ガバナの調整ネジの位置がおかしい。
このネジは締め込むと遠心ガバナの動きを妨げる方向にバネのテンションがかかるようになる。
つまり、遠心ガバナによるスロットルバルブの絞りが効きにくいように目一杯締め込んでいたので、やはりスロー系の調整に苦労していたのだろう。
キャブレターの状態も併せて、いや~な予感がする。
これは気合い入れて、もっと深いところまで分解せんといかんかもしれんね。
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ヤンマー NEWマイティラー MT250DX レストア(その1)

汎用エンジン楽しい。
今季2台目の管理機の整備をしよう♪
※スペック
呼称 NEWマイテイラー
型式 MT250DX
重量 34kg
発売年 1983-1993
定価 ??
購入価格 コミコミ 6,559 円
エンジン型式 GE25MNT
エンジン 4stSV
排気量 98cc
出力 2.5PS
エンジンオイル/量 10W-30/0.4L
ギヤオイル/量 #90/?㍑
プラグ NGK BPM4A
エアクリーナ 半湿式
Vベルト LA-26
特記事項 2段切替ギヤ

ネットで調べても整備用の ちゃんとした 資料がほぼ出てこないので、ヤンマーアグリジャパンさんにいろいろ教えていただきました。
ありがとうございました。

エンジン始動が出来ないのでジャンク品扱いということだったが、初見としては状態がかなり良く、要所々に丁寧に整備されていた形跡が見られた。
きっと大切に使われてたんだろう。
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キャブレターを手で塞いで始動すると初爆の感触があったので、おそらく吸気周りの簡単な清掃で復活するとは思うのだけれど、せっかくの機会なのでもう少し突っ込んだ整備をしておきたい。(本末転倒いうな)
とりあえず各部の点検を順にやっていこう。

エアクリーナBOX
台所スポンジが詰められていたようなので、市販のエアフィルター用スポンジに交換する。
70×100mm、厚さは19~24mmといったところだろうか。
キタコ(KITACO) エアエレメント 12mm K-CON 汎用 0900-341-00000
81GNHGXs-3L._AC_SL1500_


厚さ12mmを二枚重ねしてピッタリ。
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スパークプラグ
BM6Aが入っていた。
メーカー指定は BPM4A なんだけどね。
さすがに熱価が高すぎたようで、煤けて真っ黒けだった。
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ノイズ軽減と点火系保護を狙ってBPMR4Aを入れることにした。
51I3YzLwngL._AC_SL1000_


タンク&フューエルコック
タンクにガソリンが入ったまんまだったが特にゴミ類は見当たらず。
フューエルコックのポッドのパッキンが膨潤して駄目になっていた。
フッ素ゴムシートから切り出すことにする。パッキンのサイズはID17×OD24,t=1.0
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ちなみにカバーは樹脂製なので、サビとは無縁である。
フュエルホース(2種類)は交換。保護のためにプロテクトメッシュに入れておく。
タンク-コック間、ID8*OD13
6130VTzpu1L._AC_SL1500_



コック-キャブレタ間、ID6*OD10
61zwkJENRFL._AC_SL1500_



キジマ、プロテクトメッシュ10.0-28.0*1.0m 303-1321
71bCy+2FSlL._AC_SL1500_



Vベルト
LA-26が入ってた。程度もヨシ!
一般用ではなくて高荷重用がちゃんと使われている。スバラシイ!
ヤンマーの管理機は一時期コグベルトが採用されていたけれど、このモデルはこれで良いそうだ。
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三ツ星 Vベルト LA28
5120EsjTZDL._SL1000_



リコイル
異常なし。
ちょっと緩かったので、一回転だけ巻き足した。

キャブレター
スロットルストップスクリュの開度がおかしい。全締めから1回転戻し。
ジェットニードルが1/4回転以下で、ほとんど開いていない。(通常は1・1/4程度)
取り外して判ったのだが、ジェットニードルが段付き変形を起こしている。
スローの調子が悪くていじり倒したのだろう。
この状態で調整できるかどうかは試運転の結果で判断しようと思う。
幸いよく見る形のミクニのキャブレターなので、部品取りすればなんとかなるだろう。1)
6-02-21-21-46-41-830

汚れ具合がアレだったので、手持ちの最強クリーナーを使用した。
61ZiN6TFxnL._AC_SL1280_


組み立て完了。いい感じに仕上がった。
入口側。
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出口側。
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タンニン酸を利用した鉄の黒染め(柿渋と赤錆転換剤との比較)

レストアには錆取り錆止めがつきものだ。
錆止めの手法として緑茶などのタンニン酸を利用した鉄の黒染めがネットで流行ってるみたいなんだけど、どうなんだろうね?
ってことで、タンニン酸代表として柿渋と市販の赤錆転換剤とを比較してみた。

タンニン酸(タンニン鉄)による黒化は赤錆を不活性化して錆の進行を止める効果があるものの、それ単体では脆く、また、吸湿性があるため錆止めにはあまり向いていないそうだ。1)
それゆえ、市販のタンニン酸錆転換剤は鉄表面への定着を図るため合成樹脂との混合であることが多い。どちらかといえば錆止め塗料の一種と言えよう。
パーカー処理や焼鈍での黒色酸化被膜とは異なるのだ。

テストに使用したのはこちら。
ターナー色彩 無臭柿渋 500ml
71MxsZZk11L._AC_SL1500_


最近ハマってる赤錆転換剤。
使いやすい。
コモライフ 赤錆転換剤 サビトメール
610GihdKyjL._AC_SL1500_


供試体にはサビたプラグレンチを使用してみた。最近入手したもので、表面及び内面が広く錆びている。
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前処理として市販のリン酸サビ落とし剤で洗浄した後、研磨剤付きナイロンたわしで磨いた。
使用したのはKURE ラストリムーバー。
塩酸によるサビ落としと違って急激に錆びるということは無い。
むしろ、本来のパーカー処理と同じように、リン酸鉄などが発生して錆止めになっているのかも。
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これの片側を柿渋をお湯で2倍に薄めたものに一晩浸けておいた。
緑茶なんかよりもよほど多くのタンニン酸が含まれているはずである。
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溶液から取り出した後、メラミンスポンジで軽く洗浄した。
表面はうっすらと黒化。
実は洗う前はそれなりに黒くはなっていたが、メラミンスポンジで軽くするだけでほぼ落ちてしまった。やはりタンニン鉄の被膜は脆い。
ちなみに酸洗していない内側の赤錆はすっかり黒くなっているので、タンニン鉄の生成そのものはしっかりされているようだ。
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乾燥後、反対側にサビとメールを塗布。
こちらはみるみるうちに黒化する。
メッキがついたままの部分は変色しないことが確認できる。
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数時間後には柿渋で処理したほうにうっすらとサビが浮いてきた。
残念。
ネット動画見かける方法として、酢酸などでPH調整する必要があるのか、加熱してやらねばいかんのかは知らんが、いずれにしても手間がかかりすぎるので、この方法をこれ以上進めて探求することはないと思う。
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結論として、市販の錆転換剤の圧勝。そりゃそうだ。製品化されてるんだもの。
弱点としては、市販の錆転換剤はエラストマーなどが使われているので熱に弱い。
手軽に錆転換剤として使用したい、かつ、もちょっと熱に強いものが欲しいと言う際にはこちらがオススメ。
120℃くらいの耐熱性があるらしい。(耐熱を謳ったくっそ高いEND◯Xは耐熱92℃くらいだそうだ)
LOCTITE(ロックタイト) 錆転換剤 エクステンドラストトリートメント
7144+iDkmSL._SL1500_

余った柿渋は本来の用途通り、木の防腐剤として使うことにする。続きを読む
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