アマゾンで格安出品されてる SODIAL(R)製 のアレです。



アマゾンのリレー・継電器カテゴリでベストセラー1位、レビューも概ね高評価なのですが、書かれたレビュー情報がさまざまで、実態がよくわかりません。
そこで、1式だけサンプル購入してみました。だって、リレー単品より安いんだもん。
c接点リレー×2個をフォトカプラでアイソレートしたものらしいので、もし本当に使えるものならArduinoやPICの出力で駆動できる物の幅がかなり広がります。

発注後ショップによって納期はまちまちですが、今回発注したショップは5/13発注、注文翌日にチャイナポストで発送済みの連絡、5/31に到着し、ほぼ宣言納期通りとなりました。

開封時の第一印象は、「なんか汚ぇヨ。」(´-ω-。` )
仕上げの洗浄が十分でないのか、全体的に白く汚れています。
取り付け穴はφ2.7なので、M3で取り付ける前にキリでさっと突いておきましょう。直径で0.5mm拡張してもパターンには干渉しません。
2c48d9a3.jpg

08484a78.jpg


外形寸法です。
インチ系で丸めてみました。
d5921145.jpg



また、一部のハンダが芋ハンダになっていたので、ハンダづけをやり直しました。
6e554756.jpg


シルク印刷が仕若干様変更された模様です。
OUT側端子台の意味が解りやすくなりましたね。
22e79894.jpg

43b5440b.jpg


データシートによると、リレーの定格としては次のようなものです。
形:SRD-05VDC-SL-C、(R)SONGLE RELAY
e751fd8c.jpg

2b711e05.jpg


接点容量として、抵抗負荷なら10A、誘導負荷でも3Aまでいけるようです。ただし、プリント基板のパターン幅が1.5mm程度なので、リレーのカタログ値がハッタリである可能性も考慮すると 1.5A程度に抑えておいたほうがよいでしょう。

取説はもちろん(藁)のこと、回路図なんてものはありませんので、基板をスケッチしてみました。
製品として販売されているものに対してこれはNGなのですが、メーカーからの情報がいっさい無い以上、自衛のためやむを得ません。また、値段からしてわざわざ海賊版を作る必要も無いでしょうから、購入者の利益を優先して公開します。
(簡単な回路なので、図面化するほどのもんでもありませんが。)
30de4f91.jpg



とりあえず回路上は問題が見当たりません。
VCC-JDVCCジャンパ状態なら、VCCに+5V、GNDに0Vを接続したうえで、IN*-GND間を短絡すればコイルは動作するはずですし、実際に動作しました。
とあるレビューではリレーは負論理で動作とのことですが、そも、c接点で負論理ってどういうことでしょ?
リレーのc接点という構成が理解できないまま、b接のところしか見てなかったか、VCCとIN*にそれぞれ5V印加して動かないと思い込んだのか?
ジャンパが初期状態だとIN*の電圧レベルLoでコイル駆動だから負論理ってことを言いたかったのかな?
シンク型の出力ユニットやトランジスタアレイに繋いで、出力ONするとコイル動作しますので、あまり難しく考える必要は無いと思うのですけど。

VCC-JDVCCをオープンにして、、IN*-GND間を短絡したうえで、VCCに3.3~5V印加すればHiでコイルがオンします。(この場合、2つのリレーが同時にONします)
もしくは、リレーユニットの前段にNPNのトランジスタを入れれば、VCC-JDVCCジャンパ状態でもソース型出力デバイスHiで個別にON出来ます。

こういうのって一種の風評被害なのでは?(-_-;)

VCCとJDVCCという形で、フォトカプラの入力用とリレーのコイル用電源を分けてある理由について。
このフォトカプラはPC817互換品とのことで、PC817のデータシートによりますと、入力が1.2V以上あれば動作します。
ですが、リレーのコイルの動作電圧が5Vなので、マイコンが3.3Vなどで動いている場合、リレーの駆動電源は別に用意する必要があるので、電源ラインを2系統に分けてあるほうがなにかと都合が良いのでしょう。
(3.3Vだけで動いたとしてもそれはただのマグレですから人に勧めないように)
また、IN*-GND短絡以外にも、VCC-IN*に電圧印加という使い方でソース型出力ユニットにも対応出来ます。
GNDは共通なのでスイッチングトランジスタだけでも似たようなことは出来ますが、ドライブするトランジスタ内部でショートしてしまった場合、マイコン側の出力デバイス(=マイコンの電源回路)に対して、まともに逆電圧がかかることになるので、安全面においてはフォトカプラのほうが良いでしょう。

消費電力について電流値を実測したところ、5V電源、VCC-JDVCCジャンパ状態でリレー1個動作時それぞれ69.5mAで、リレーOFF時の待機電流はテスターの測定限界である0.00mA以下でした。

耐久性については判りませんが、機能的には問題なく、結構使えると思いますよ。



※2016.8.19追記

Raspberry PiやPICで使用する場合の例を考えてみました。
ただし、私はRaspberry Piを使ったことがありませんので、GPIOの仕様がよく解っていませんし、真面目に調べてません。
PICの出力同様にCMOSのトーテムポール出力と仮定して検討しましたので、間違っていたらごめんなさい。

トーテムポール出力なら、電源OFF時にはオープンになりますので、誤動作することはないでしょう。
05a18bb0.jpg


GPIOの保護と論理反転にトランジスタをかませる例です。
IN1~8のどこを使っても構いません。
2SC1815等のNPNトランジスタ+ベース電流制限抵抗でも出来ると思います。(GPIO2と3は抵抗入りだそうですし、それが使えるのなら電流制限抵抗は不要かも。要確認。)
3.3Vで駆動する場合、トランジスタアレイ内部での電圧降下を考慮すると、DS1を短絡しないと動かないかも。要確認です。
1f624915.jpg


※2016.11.08追記
このリレーモジュールを使って、オンディレイタイマを作ってみました。
555を使ったオンディレイタイマの制作
PIC12F683を使ったオンディレイタイマ