かずいの雑記帳4

趣味でいろいろ実験やってます。 2021年6月21日よりhttpsの利用が可能になりました。 当ブログも設定を変更しましたので、画面の乱れ等ありましたら教えて下さい。

2018年01月

GAOHOU TPA3116D2 (その2)

EMCフィルタについて悲しい報告だ。

ローパスフィルタの回路をスケッチしている際に、EMCフィルタの抵抗の係数がデータシートの推奨値と全く異なることに気がついた。
いくつか部品を取り外し、回路をオープンにしてコンデンサの容量を測るとてんでバラバラの数値を示すので、もう何を信用してよいかわからない。

問題の部品はこいつらだ。
なんか、たまたま手元にあった部品を適当に付けたとしか思えん


可聴域の周波数に影響するものではないが、妨害電波出しまくりでは困るし、EMCフィルタの不備を知ってしまったので放置することも出来ない。
仕方がないのでEMCフィルタの部品を全部交換することにした。

この改造したところで、性能が上がるわけじゃないし、余分な出費がかさむのはとても悲しい。
が、しかし、このまま作業を続けると、段取りの関係でせっかく付けたコンデンサもパーになってしまうし、作業の邪魔になるので、コイルも取り外さねばならん。

ちな、ここはサイズが0805(2015)だった。
持ってないサイズだし、この際調達しておこう。(´-ω-。` )チクショー




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GAOHOU TPA3116D2 (その1)

モノは以前、HiLetgo社から出てたやつのコピー品だと思う。

D級アンプTPA3116D2を2個据えて、BTL出力50W×2ch、BTLデュアルで100W×1chを叩き出す。
ちゃんとした電源があればミニコンポどころか昔の大型ステレオ並の出力が得られるだろう。(そんな大出力、まず使うことは無いけど)



ただ、今回の目的はそこには無く、トロイダイルコイルの実験をしてみたくなったので教材として購入してみた。
あえて、アマゾンレビューの星1つを購入する勇気はさておき、このアンプを選定した理由はいろいろあって、まず
アンプの出力のローパスフィルタにトロイダイルコイルが使用されていて、それがしかも3CHもある。これなら改造途中で比較し易い。
余分なケースも無く、基盤にすぐにアクセスできる。
基本、オーディオアンプなので、改造の結果をすぐに体感出来る。(=楽しい)
なんといっても安いので惜しみなく分解できる。( ̄ー ̄)ニヤリ
実験台には最適な構成だ。

発注後、1日遅れで到着。
中国発送は発注翌日だったのだが、日本の税関で引っかかってたようなので仕方がない。

ただ、梱包がよろしくない。
基板と同じ袋に付属品がバラのまま詰められていて、輸送中に中で暴れまわってたらしい。
基板が無事だったのは奇跡としかいいようがない。
他のベンダーでもそうなんだろうか?
93ff6496.jpg


とりあえず、音は出たものの、仕上げが汚い。
スパッタ除去やフラックス洗浄がされておらず、指紋までもが付きまくり、とにかく汚い。
中華基板のご多分に漏れず、ディスクリート部品のはんだ付けが乱暴で、部品が歪みまくってる。
ハンダバスを使用しているようで、所謂いもハンダは無かったが、ピンホールが数か所。
97fdf532.jpg

d19ae700.jpg

d9480222.jpg


実はここまでは想定内。こんなもんで引きゃしない。

はんだ付け後に仕上げのつもりでベルトサンダーにでもかけたのだろうか?
基板裏の部品の足が全て削られており、突き出しが0.5mmほどしかなく、はんだの付け直しの際にはとても気を使う。
また、先達の指摘通り、電源ON時のボップノイズ大、LPFのインダクタンス過多、サブウーハーのトロイダルコイルの電流容量不足。
加えて、ボリュームは全てBカーブ、ステレオ出力のLPFに使われているコンデンサは1μFもあり推奨値完全無視(商品写真では0.68μF)、ボリュームにアースが取られていないからツマミを触る度にピーピー鳴る、何もしなくても微妙にノイズが乗っている、などなど。

とまぁ、改善点のオンパレード。ほとんど全部組み直す覚悟(実際、これからそうするのだけど)で 何から手を付ければよいのかわからんとか言わない そういうことも含めて楽しめる人向き。

眺めていても仕方ないので、とりあえず歪んだ部品のはんだ付けを直し、LPFから手を付けることにした。

先達の情報によると、デフォで乗っかっているトロイダルコイルのインダクタンスは50μHほどもあるそうだ。
実際、一個外して測定してみると、42.5μH(@33T)もあった。
fcaeb2cc.jpg


メーカー推奨値の10μHに対して流石に大きすぎるので、巻数を減らすことにする。
前回の実験の結果からも明らかなように、トロイダイルコイルのインダクタンスはコアが同じなら巻数の二乗に比例するので、インダクタンスを現在の1/4にしたければ巻数を0.5倍にすれば良い。
つまり現在は33Tなので、これを半分の16~17Tにまで減らせば計算上は10μHだ。

実測した結果
ビフォー 33T,109.2kHz,42.5μH
アフター 17T,216.4kHz,10.8μH 16T,231.4kHz,9.46μH
17Tで行くことにした。

問題は最大電流値。
付属のコイルはφ0.65のUEW線なので、これでは連続3Aくらいが限界だろう。
ステレオ出力の50Wはまぁいい。
サブウーハーは100Wの定格を目指すので、100W÷21V≒5Aくらい。だとすると熱的にかなり厳しい。
やっぱ配線径φ0.8は欲しいのう。(´・ω・`)

UEW線を購入するか、定格電流のもっと大きなコイルを巻き直すかで思案した結果、定格9Aのコイルを購入して巻き直すことにした。
あと、コンデンサの容量をTPA3116D2のデータシートのアプリケーション通りステレオ用0.68μF、サブウーハー用1μFにしておく。

中華製アンプは往々にして、横着はするが安く作る以外の工夫はしてないので、一旦信頼できるデータでリセットしたほうが、最終的には近道であるように思う。

サブウーハー用コイルのビフォーアフター。
このコイルは32T→14Tでほぼ10μHだった。
8ad6c9b6.jpg

まずRchとサブウーハーだけ改造して、計測してみよう。
結果は次号。









※謝辞
本稿を執筆するにあたり、以下のページを参考にさせていただきました。
ありがとうございました。
suzukikantarouさま 周波数が測定できるテスターでコイルのインダクタンスを測定する
yoshidano2001さま Not Pure , Poor Audio Freak / TPA3116D2 2.1 チャンネル デジタル アンプ
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Lepy LP-2024A+を買ってみた(オマケ)

ところで、このアンプ、DirectとToneの切替をすると位相がひっくり返ることはあまり言及されていないようだ。
回路をよく見ると、初段で反転増幅、トーンコントロールでさらに反転なので、アタリマエっちゃアタリマエなのだけれど、この設計ってどうなんだ?

9b30e6ce.jpg


TONEモード
上段:入力信号、下段:スピーカー出力の+とGND間


DIRECTモード
上段:入力信号、下段:スピーカー出力の+とGND間


私はToneモード使ってるので、スピーカーの+-を逆に繋いでます。(´・ω・`)イインダケドネ・・

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インダクタンスの測定

マイコンを使ったLCR測定器を持ってはいるが、簡易なものなので、微小な値(特にμHクラスのインダクタンス)の測定は桁落ちの影響が大きくてうまく測定できない。
(最小0.01mH~)

そこで、次の動画を参考にして試験回路を作り、10μHのインダクタンスを測定してみた。
周波数が測定できるテスターでコイルのインダクタンスを測定する

測定原理は高校物理でも習うLC共振(ω=1/2π√(LC)ってやつね)を利用したもので、インダクタンス:Lxによって固有の振動数のパルスが出てくるので、それをテスターで測定しようというもの。
C(C1とC2の合成容量)の係数によって測定レンジを設定できる。

5b4691c0.jpg


図面には無いが、スイッチとLEDを追加した。
また、コイルを取り付けるところにゼロプレッシャーソケットを使ってみた。
なかなか使い勝手が良い。
とりあえずオシロで測定。
尚、今回の部品は全て秋月電子通商さんで調達しました。


容量が既知のインダクタを測定してみる。
10μH±10%→228.1kHz→9.737μH
47μH±20%→101.8kHz→48.885μH

これを利用してローパスフィルター用のコイルを作成した。目標は10μH。
トロイダイルコイルのインダクタンスはコアが同じなら巻数の二乗に比例するので、インダクタンスを現在の1/5にしたければ巻数を0.447倍にすれば良い。
つまり現在の巻数が32Tなので、これを14~15回にまで減らせば計算上は10μHだ。
結果14Tで217.3kHz→10.728μHで、ほぼ計算通りなのでよしとしよう。


このコイルの使いみちは現在計画中なので、乞うご期待。(*´∀`*)



※謝辞
本稿を執筆するにあたり、以下のページを参考にさせていただきました。
ありがとうございました。
suzukikantarouさま 周波数が測定できるテスターでコイルのインダクタンスを測定する
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