放送設備の仕事でアンプについて調べていたらすごいサイトに出会った。
情熱の真空管/ PassionateTubeAmplifier
「真空管オーディオ」と「製作技術」のページ
この中にFET式差動ヘッドホン・アンプを作成する記事があり、これがまた素晴らしい。
ググって見ると「ぺるけ式」と呼ばれて広く知られている物らしい。
このサイトの作者であるぺるけ氏こと木村 哲さんは書籍も出されている。
サイトの構成からも内容的にはかなり期待できそうだ。
近いうちに購入したいと思う。
さて本題だが、この中にトランジスタを使った定電流回路があったので実験してみた。
定電流回路というと、簡単なものはCRDを使ったり、シリーズレギュレータのLM317を使ったものが(自分の中では)一般的だったのだけれど、定電圧回路前後で3V程度電位差がないと安定しないのが不満だった。
作例はトランジスタ2個で定電流回路を構築する物で、氏曰く、「1V程度もあれば動作し、CRDとは比較にならないくらい良好な定電流特性が得られます。」とのこと。
そこで、次のような回路を作り、実測した。
手持ちの部品在庫の関係で、2SC1815はGRランクのものを使用している。
トランジスタは特に選別していない。
氏曰く「ここで使う2SC1815のhFE値はあまり高くない方が安全ですのでhFE値が高いグループであるGRランクはできるだけ避けてください。」とのことだが、はたしてこれがどう出るか。(多分、負荷の変動に対して敏感になり発振する場合があるからというようなことではなかろうか?)
比較のために、CRDで同様の測定をし、同じグラフにプロットしてみる。
なるほど、4mA付近で定電流になっている。
なおかつ、定電流になりはじめる電圧がCRDに比べてすんごく低いことが判る。
計算上、I=4.4mAだが、3.8~4.2mAの範囲で安定していて、かつCRDよりも立ち上がりが良い。
グラフではある程度時間をおいて安定した時点での電流計の読みなので判らないが、CRDのほうは温度に敏感で、ちょっと風が吹いただけでも値が数十mA変動するが、トランジスタはそのようなことも無く、安定している。
後のヘッドホンアンプでの利用を考えて、VCC=9.3Vとし、I=4.3mA付近になるように抵抗を選定してみた。
LOADには1kΩの金属被膜抵抗を挿入し、その両端の電圧を測定したので、実負荷に近い設定が出来たのではないかと思う。
念のため、hfeの異なるトランジスタ(2SC2120-Y)で同様の電流値になる抵抗値を確認しておく。
LOADの両端の電圧をオシロスコープで確認したが、両者ともほぼ同じような電圧の振れで、特に異常な発振などは確認出来なかった。
Rを変更することで、任意の定電流回路にすることが出来、2SC1815を使用した場合でも30mAくらいまでの電流は流せるので、LEDのドライブなんかだと余裕で出来てしまう。
もちろんこの回路とカレントミラー回路を組み合わせれば、大量のLEDも点灯できるだろう。
LOADにコレクタが繋がってるほうのトランジスタ次第で、もっと大きな電流も扱えるが、そうなるとLM317などのシリーズレギュレータを使う場合に比べて、そう大きなメリットはないと思う。
ちなみに他の書籍で紹介されている定電流回路の例
がんばれば自分にも出来るかもしれないってのがいいですね
情熱の真空管/ PassionateTubeAmplifier
「真空管オーディオ」と「製作技術」のページ
この中にFET式差動ヘッドホン・アンプを作成する記事があり、これがまた素晴らしい。
ググって見ると「ぺるけ式」と呼ばれて広く知られている物らしい。
このサイトの作者であるぺるけ氏こと木村 哲さんは書籍も出されている。
サイトの構成からも内容的にはかなり期待できそうだ。
近いうちに購入したいと思う。
理解しながら作るヘッドホン・アンプ 価格:3,150円(税込、送料込) |
さて本題だが、この中にトランジスタを使った定電流回路があったので実験してみた。
定電流回路というと、簡単なものはCRDを使ったり、シリーズレギュレータのLM317を使ったものが(自分の中では)一般的だったのだけれど、定電圧回路前後で3V程度電位差がないと安定しないのが不満だった。
作例はトランジスタ2個で定電流回路を構築する物で、氏曰く、「1V程度もあれば動作し、CRDとは比較にならないくらい良好な定電流特性が得られます。」とのこと。
そこで、次のような回路を作り、実測した。
手持ちの部品在庫の関係で、2SC1815はGRランクのものを使用している。
トランジスタは特に選別していない。
氏曰く「ここで使う2SC1815のhFE値はあまり高くない方が安全ですのでhFE値が高いグループであるGRランクはできるだけ避けてください。」とのことだが、はたしてこれがどう出るか。(多分、負荷の変動に対して敏感になり発振する場合があるからというようなことではなかろうか?)
比較のために、CRDで同様の測定をし、同じグラフにプロットしてみる。
なるほど、4mA付近で定電流になっている。
なおかつ、定電流になりはじめる電圧がCRDに比べてすんごく低いことが判る。
計算上、I=4.4mAだが、3.8~4.2mAの範囲で安定していて、かつCRDよりも立ち上がりが良い。
グラフではある程度時間をおいて安定した時点での電流計の読みなので判らないが、CRDのほうは温度に敏感で、ちょっと風が吹いただけでも値が数十mA変動するが、トランジスタはそのようなことも無く、安定している。
後のヘッドホンアンプでの利用を考えて、VCC=9.3Vとし、I=4.3mA付近になるように抵抗を選定してみた。
LOADには1kΩの金属被膜抵抗を挿入し、その両端の電圧を測定したので、実負荷に近い設定が出来たのではないかと思う。
念のため、hfeの異なるトランジスタ(2SC2120-Y)で同様の電流値になる抵抗値を確認しておく。
LOADの両端の電圧をオシロスコープで確認したが、両者ともほぼ同じような電圧の振れで、特に異常な発振などは確認出来なかった。
Rを変更することで、任意の定電流回路にすることが出来、2SC1815を使用した場合でも30mAくらいまでの電流は流せるので、LEDのドライブなんかだと余裕で出来てしまう。
もちろんこの回路とカレントミラー回路を組み合わせれば、大量のLEDも点灯できるだろう。
LOADにコレクタが繋がってるほうのトランジスタ次第で、もっと大きな電流も扱えるが、そうなるとLM317などのシリーズレギュレータを使う場合に比べて、そう大きなメリットはないと思う。
ちなみに他の書籍で紹介されている定電流回路の例
がんばれば自分にも出来るかもしれないってのがいいですね